卒論・論文・研究報告書におすすめの製本方法とは?

この記事では、卒業論文などの論文集をきれいに印刷製本したい、また研究報告書、抄録集などを大量配布したいとお考えの方に向けて、適した製本方法、表紙や本文用紙の選び方などについてご紹介します。
目次
卒論・論文に向いている製本要素
卒論や論文集、研究報告書など文章量の多い冊子に、最も求められる要素は「読みやすいこと」です。
そのためには論文を読む人のために、最適な仕様で冊子を作ることが必要です。読みやすさを考えながら、冊子の製本方法、仕上がりサイズ、ページ数、表紙や本文用紙など、冊子の仕様を決めていくことが大切です。
また、読みやすい冊子を作るための工夫も大切です。高級感のある冊子を作りたい、丈夫な冊子にしたいなどというような、こだわりも入れたいものです。
論文集におすすめなのは「無線綴じ・PUR製本」
卒論や論文集、研究報告書はページ数が多くなりやすいのが特徴です。ページ数が多くなればなるほど、情報量も多くなり、冊子自体が分厚くなります。
このように、ページ数が多い冊子の製本には「無線綴じ」を選びましょう。
無線綴じは、本文用紙を背で合わせ、特殊な糊(接着剤)で貼り合わせた製本方法です。一般的な書籍などに見られるような、表紙がソフトカバーで、背表紙のある冊子に仕上がります。
しかし、ページ数が多くなるにつれ、どうしても冊子の背の部分(ノド)のページの開きがやや悪かったり、何度も繰り返し使用する場合の耐久性に不具合が出やすくなります。
このような、不具合を補ってくれる製本方法に「PUR製本」があります。
【PUR製本の特徴】
- 特殊な接着剤で背を綴じる無線綴じの一種
- 冊子のノド元までしっかりと開くことができる
- そのため必要なページのコピーも手早く取れる
- 強度と柔軟性に優れ、丈夫で長持ち
- 環境変化に強く、卒業アルバムや記念誌などの長期保存の冊子に最適
「PUR製本」は、無線綴じ冊子において、従来の無線綴じ用接着剤ではなく、特殊な高温専用の接着剤(PUR糊)を使用する方法です。
このPUR糊により、無線綴じ冊子の開き具合が改善されます。「PUR製本」なら、背の部分までしっかりとページを開くことができるようになった上に、強度と耐久性も上がります。
PUR製本は、本文が100ページを越えるような卒論や論文集、研究報告書などに最適です。
また、PUR製本では、ノド部分の見えにくさが改善されたことにより、卒論や研究論文で多用されやすい図表や画像を、見開きいっぱいのデザインで使用したい場合でも、読みやすさがアップします。
当店で販売している無線綴じ冊子は、全てPUR製本を行っております。
開きやすさや耐久性にも優れていますので、ぜひご利用ください。
よく使われる表紙の製本方法は2通り
卒論や研究報告書など無線綴じや中綴じで綴じられた本文には、表紙を付けます。
この表紙の製本方法は、大きく分けて2種類の形式があります 。
一つは厚くて硬い板紙の用紙で本文をくるむハードカバー (上製本)、もう一つは柔らかい用紙の表紙でくるむソフトカバー(並製本)です。
格式高さを求めるならハードカバー
卒論や研究報告書などの表紙に高級感や格式の高さを求める場合は、厚くて硬い板紙の用紙で本文をくるむハードカバー (上製本)と呼ばれる製本方法があります。
これは、書店や図書館などの書棚に並んでいる主に文芸書などに使用されている製本方法です。表紙用紙に、本文よりひと回り大きなサイズの頑丈な厚紙を使用し、その表面を、印刷用紙や布クロス、レザークロスで覆います。重厚感のある堅固な表紙で、しっかりと丈夫で保存性に優れた冊子になります。
しかし、表紙に厚紙やクロスを使う分だけ、コストがかさむのがデメリットです。
費用を安く抑えるならソフトカバー
卒論や研究報告書など、予算の範囲内で冊子を作りたい場合やコストを抑えたい場合は、柔らかい用紙の表紙で本文をくるむソフトカバー(並製本)がおすすめです。
ハードカバーに比べると格式高い印象は弱くなりますが、コピー機などで作ったような冊子に比べれば、十分満足できる品質でリーズナブルに冊子を作ることができます。
印刷製本コストをかなり抑えることができるため、ハードカバーに比べてより実用的な方法といえるでしょう。
さらに、低価格の冊子を追求したい場合は「表紙・本文を同じ用紙」で作るパターンもありますが、この場合は、冊子自体の強度も弱くなってしまうことを頭に入れた上で注文しましょう。
一般的に、表紙には本文よりも厚くしっかりとした用紙を選び、本文はめくりやすく筆記性などにもすぐれた用紙を用いるのがよいでしょう。
ソフトカバー + 表紙PP加工がおすすめ
ソフトカバーの冊子に高級感を加えたい場合は、表紙に「PP加工」を取り入れることで、比較的リーズナブルに、冊子の高級感・上質感を演出できます。
PP加工とは、表紙にPPフィルムを貼って表面をコーティングした加工のことで、PPとは「ポリプロピレン」を略した呼び方です。
PP加工には、ツヤがあり発色の良い「グロスPP加工」と、落ち着いて上品な仕上りの「マットPP加工」の2種類があります。PP加工を施した表紙は、加工していない表紙に比べ、摩擦や傷に強く、光沢感や高級感が出て見映えが良くなります。また、耐久性や耐湿性も向上します。
予算に余裕がある場合は、表紙にPP加工などを施すことで、ハードカバー程の堅牢さは無いものの、高級感が増し、卒論や研究報告書にオリジナリティを演出することができるのでおすすめです。
論文集でよく使われるサイズは「A4・B5」
卒論や研究報告書などの論文集には、大学や学校側の指定のサイズが決められているのが一般的です。
よく使われるサイズにはA4サイズ(210×297mm)、B5サイズ(182mm×257mm)がありますが、あらかじめ指定サイズを確認しておくとよいでしょう。
論文集の表紙におすすめの用紙
卒論や研究報告書など論文集の表紙におすすめの用紙を紹介します。
表紙は、本文より厚手のコート紙(カード紙、マットコート紙)が、最もシンプルで低コストです。表紙の用紙には、他にも色のついた上質紙である「色上質紙」、表面に革製品のような模様がついた「レザック」などがあります。
【論文集の表紙におすすめの厚手用紙】
- カード紙 180kg
- マットコート紙 135kg
- コート紙 135kg
※kgは斤量。A4、B5、A5、B6の仕上がりのサイズに対応しています。
論文集の本文におすすめの用紙
卒論や研究報告書など論文集の本文におすすめの用紙を紹介します。
本文用紙は、ページ数が多くなってもめくりやすく読みやすい上質紙が、最もシンプルで低コストです。他にも、目に優しい淡く黄色味がかった用紙「淡クリームキンマリ」などの書籍によく使用される用紙があります。
【論文集の本文におすすめの厚手の用紙】
- 上質紙 70kg/90kg
- マットコート紙 70kg/90kg/110kg
- コート紙 90kg/110kg
※kgは斤量。A4、B5、A5、B6の仕上がりのサイズに対応しています。
卒論・論文の印刷注文は少部数が便利
卒論や研究報告書などの論文集は、少部数での印刷注文がおすすめです。
少部数なら、印刷コストを抑えられるだけでなく、研究室での保管・管理も簡単になります。必要な数量だけ頼めるので「オンデマンド印刷」とも呼ばれています。
オンデマンド印刷は、「必要な分だけ必要なときに印刷対応できる少部数の注文生産に対応した印刷」を総称した呼び名です。デジタルデータから直接印刷を行うことで、従来のハンコ(版)を使った印刷方式である「オフセット印刷方式」では実現が難しかった少部数での印刷を可能にしているのが特徴です。オンデマンド印刷ではコピーを取るような方法で、品質の高い印刷物が出来上がるというイメージです。
1冊からの製作も可能なため、論文集などを少部数で印刷したい場合にも対応できます。また、短い納期でも提出期限に間に合うように、必要な部数をすぐに冊子にすることができます。
卒論・論文の製本印刷は当店にお任せ!
卒論や研究報告書などの論文の製本印刷には、当店「ウイルダイレクト」をぜひご利用ください。
当店の無線綴じ冊子は、全てPUR製本を採用しております。冊子ページの開きにくさが解消でき、保管性・耐久性に優れたPUR製本。用紙の種類やサイズも豊富に取り揃えております。
表紙はPP加工に対応できますので、ご注文時にお選びいただくことでより高級感を出すことも可能です。少部数から低価格でオンデマンド印刷対応いたします。
まとめ
この記事では、卒業論文や研究報告書に向いている製本方法や用紙について紹介してきました。
卒業論文、研究報告書、抄録集などは、自分たちの成果を示すものであり、配布・保管されるわけですから、派手ではなくても、しっかりとした冊子に仕上げたいものです。
論文集の印刷製本をどこに依頼したらいいのかお悩みのときは、無線綴じ冊子に「PUR製本」を採用している当店をぜひご利用ください。
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